2006-05-01から1ヶ月間の記事一覧

リョービ勘亭流(=HG江戸文字勘亭流)

勘亭流は、江戸時代に歌舞伎の看板のために生み出された、うねりの強い極太の筆文字です。 殆どの書体メーカーからオリジナルの勘亭流が発売されており、和の伝統を表現するのに欠かせない書体となっています。 よくみかけるのは和食のメニューなど(05-24に…

ゴカール

ゴナ用のかなとして登場したキャッチーな書体です。のちに漢字も追加されて総合書体となりました。 某コンビニのキャッチフレーズは、かなりとっつきやすい印象です。 でも、現在の店舗にはこのフレーズはついていないようなので、もう使われなくなっている…

行書体というと、たいていは柔らかくてゆるやかなイメージですが、この書体はちょっと違っています。 背筋がピンと伸びたような、引き締まった張りのある線が特徴的で、勢いと気概が感じられます。 伝統へのこだわりと自信のほどがうかがえるような使い方で…

ZENオールド明朝

ここ数年、広告媒体では最も浸透し、広く使われている明朝といってもいいのではないでしょうか。 ここではやや太らせているようですが、エッジは丸く、柔らかい線質が特徴です。 金属活字、あるいは写植書体に近い趣が感じられます。 どう見てもリュウミンや…

みやび

いわゆる「花文字」と呼ばれる装飾性の強い書体です。大正から昭和初期にかけて、このようなスタイルの書き文字が流行していたようです。 この書体は1970年代後半に、写植のかな書体として発売されたものです。 とある床屋さんにて。 (『リョービ写植書体見…

MS UI Gothic

Windows に標準搭載されている画面表示用のフォントです。かなは幅狭で、「た」の二画目が短いところが特徴ですが、まさかこんなところに使われているとは。 改札にひっかかる人はあれど、この表示をまじまじと見る人はいないでしょう。画面表示用のフォント…

唐風隷書体

唐代の隷書は、玄宗の「石台孝経」に代表されるように、重厚な線と堂々とした風格が特徴です。たぶんこの書体は、そういった書のエレメントを取り入れて作られたのでしょうが、ディスプレイ書体としてデフォルメされているためか、ぼってりとした重みが前面…

スーボ

究極のファットフェイスとでもいいましょうか、極限まで太くしたらこうなるという見本のような書体です。ゴナが世に出る一年前(1974年)に登場しました。 このくい込み具合がたまりません。 東京のど真ん中は、やはり熱帯なのです。 (この媒体は、mich さ…

アンチックAN

明朝体のかなと同系統ですが、全体的に太みの抑揚が少なく、ゴシック体の漢字と組み合わせて使われるかなを、伝統的に「アンチック体」と呼んでいます。現代では、主に漫画の吹き出しに多用され、現場では「アンチック体+ゴシック体」の指定を、「アンチゴ…

日活明朝体

細身の、繊細な肉付けの明朝体です。 某デパートのディスプレーの一角です。キャンバスにカッティングシートが貼り付けてあるので、照明で部分的に光ってしまって写りはいまいちですが、小説を拡大したような、押しつけがましくないゆるやかさがあります。 …