池袋

秀英3号

活字の秀英三号明朝体のかなをリファインしたもので、明朝体のかなとしては最も鋭い筆致をもつもののひとつです。 カタカナがかなり小さいのも特徴で、そこだけ息が抜けたようにも見えます。 組み合わせている漢字は、なぜか学参対応フォントのようです。 「…

織田特太楷書

写植時代に、楷書MCBK1(0118)と並び、よく使われていた楷書体です。 男性的で堂々とした風格があり、老舗の気質と伝統が感じられます。 ちなみに、山本山のロゴの2つの「山」は、よく見ると書き順が異なっています。 ひとつめは真ん中から、もうひとつは左…

V7ゴ

ルーツは定かではありませんが、やや古風で、個性的な印象のゴシック体です。 似たようなゴシック体に埋もれがちなためか、街中ではあまり見かけません。これはポスターの見出し。 ポスター自体は、目を近づけて見ないと、個々のメッセージを読み取れないよ…

DFP 教科書体

教科書体は多メーカーから出されていますが、この書体はあまりキビキビしておらず、教科書体としてはややゆるい味付けです。 本音を吐露してしまったような雰囲気が妙に出ています。 これを見て、逆にぐったりとしてしまったりして。しかし、フォローもあり…

YSEM(新聞特太明朝)

活字書体に由来するといわれる、読売新聞の見出し明朝体(写植書体)です。いいちこのポスターなど、比較的落ち着いた場面で使われていることが多いのですが、こんな破天荒な使い方も! え、え? 2文字目で一瞬目が止まりますが、一度視線が流れ出すと、 も…

こぶりなゴシック

もともとは2001年に女性誌のために開発されたゴシック体で、雑誌などの限られた環境でしか使えない書体でしたが、今年、満を持してパッケージ化され一般発売されました。 ピュアで洗練されたイメージは、石井ゴシック(06-08)へのオマージュともとれます。 …

もじくみ仮名

明治期につくられた金属活字、築地体初号の印影をもとに制作されたかな書体(フリーフォント)です。 この字形は、写植では「民友かな」として広く使われ、近年では字游工房や大日本スクリーンも覆刻しており、金属活字〜写植〜デジタルタイプと、永きにわた…

ZENオールド明朝

ここ数年、広告媒体では最も浸透し、広く使われている明朝といってもいいのではないでしょうか。 ここではやや太らせているようですが、エッジは丸く、柔らかい線質が特徴です。 金属活字、あるいは写植書体に近い趣が感じられます。 どう見てもリュウミンや…

日活明朝体

細身の、繊細な肉付けの明朝体です。 某デパートのディスプレーの一角です。キャンバスにカッティングシートが貼り付けてあるので、照明で部分的に光ってしまって写りはいまいちですが、小説を拡大したような、押しつけがましくないゆるやかさがあります。 …

本明朝 新がな

築地体後期五号(02-28参照)にルーツを置くとされるかなのひとつです。 本明朝の漢字と合わせるためかもしれませんが、ややうねりが強く、線の端々に筆圧が残っているような、独特の解釈がなされています。このことが、組んだ文字の意識がきちんとそこに留…

イナブラシュ

平筆でざっくりと書き上げたような味のあるポップ書体です。 某メンメンメガネ店にて。この配色、遠くからでもよく目立ちます。 書体ともども、このお店のカラーとしてすっかり定着している感がありますね。 でも、お店のロゴはこの書体ではありません。

えれがんと+スランプ

某ハンバーガーチェーンの店頭にて。写真のシズル感もさることながら、キャッチの書体にも力が入ってます。 メインは『タマてり』部分の「えれがんと」だと思いますが、その上の『半熟』は 03-16 にも登場した「フォーク」。 えれがんとは、丸いアクセントを…

S明朝体

前々出の築地体後期五号系で、石井OKLあたりを範にしているのでしょうか。独特なバランスの取り方ではありますが… これは、キッチュなイラストとの取り合わせが見事。「おぉ、この書体のもっさり感はこう使えばよいのか!」と思わず唸ってしまったポスターな…

築地体後期五号仮名

映画のポスターにこっそりと使われていました。 今日の、いわゆる「オールドがな」と称されている字形の源流です。多メーカーから、さまざまな解釈によって繰り返しなぞられてきたこの仮名、三画目と四画目が離されて書かれることの多い「た」は、オリジナル…

ゴナかなC(?)

3種あるゴナ専用かな書体のうち、最もエキセントリックなのが、かなCです。 が、よく見ると、新ゴと組まれているようで、何か変。 調べたところ、どうやらこれは、DTP黎明期に発売されていた、ゴナかなCに似せた1バイトフォントのようです。 悲しいかな、…

平成角ゴシック

何が気になるって、「中黒」がカクカクしてるんです。 施工の際のエラーではなくて、平成角ゴの中黒はこういうカタチなのです。うーん、微妙。

A1明朝

モリサワの「石井」などと言ってしまったら語弊があるかもしれませんが、明らかに写研の「石井明朝」とルーツを同じくする書体です。モリサワのライブラリーにこのような書体が存在しているのは、写研とモリサワが元々は1つの会社だったということに起因して…

AXISフォント

某ソフトウェアの駅張りポスター。かなりでかい。CMとはちょっとイメージが違うけど、明快で大胆な使われ方をしています。